
バイヤー小西からの一言アドバイス
土は「植物別」ではなく「目的別」で選ぶ
観葉植物の土、どれを選べばいいか迷いますよね。園芸店に行くと、色んなメーカーの色んな種類の土が売っています。「植物ごとに違う土が要るのでは」と思われがちですが、実はそうではありません。大切なのは、あなたがその植物をどう育てたいか。この記事では土の種類の違いと目的別の選び方を、園芸店員の視点で解説します。
目次 (クリックでスクロール)
観葉植物の土は「有機質」と「無機質」の2つに分かれる

園芸店やホームセンターに並ぶ土、種類が多くて迷いますよね。ただ、植物の性質で判断するなら大きくは2つに分けられます。有機質用土と、無機質用土です。まずこの2つの違いを押さえると、土選びは一気に楽になりますよ!
有機質用土と無機質用土、まず違いを押さえる

有機質とか無機質とか、そもそも何が違うんですか?
A子さん
違いは、土の「材料」です。
有機質用土は、生き物に由来する素材で出来た土。ココヤシの実から作るココチップ、コケが長い年月をかけて堆積したピートモス、枯れ葉などが朽ちてできた堆肥。こうした素材が主体です。自然の環境にある土に近く、水持ちと肥料持ちが良いのが特徴です。
無機質用土は、火山噴出物や石・砂に由来する素材でできた土です。赤玉土、鹿沼土、軽石、パーライトなど、無機質素材をバランスよく配合して構成されるものがこう呼ばれます。粒が硬くて崩れにくく、水はけと通気性が良いのが特徴です。
| 有機質用土 | ココチップ・ピートモス・堆肥など。自然の土に近い。水持ち・肥料持ちが良く、柔らかい |
| 無機質用土 | 赤玉土・鹿沼土・軽石など。粒が硬い。水はけ・通気性が良く、乾きやすい |
どちらが良い悪いではなく、性質が違うだけです。この違いが、あとで説明する「目的別の選び方」の土台になります。
「多肉は無機質、観葉は有機質」はもう古い。今は無機質が主流

少し前まで、園芸の世界にはちょっとした共通の前提がありました。多肉植物は無機質用土、観葉植物は有機質用土。土の袋にもそう書かれていることが多いと思います。
ただ、この前提は最近変わってきています。今は観葉植物でも、無機質用土が主流です。当店でよく売れる用土も、多くは無機質用土です。植込んで販売する観葉植物も、無機質用土に植えることがほとんど。
理由はあとの章で詳しくお伝えします。大きいのは虫の問題と、室内でインテリアとして飾る人が増えたことです。植物の種類で土を分ける時代から、育て方で土を選ぶ時代に変わったと考えてください。
どんな用土でも基本育つ|植物ではなく目的別に選ぶ

ここで結論を先にお伝えします。観葉植物の土は、本来どちらを使ってもよいです。有機質でも無機質でも、観葉植物は育ちます。
では何で選ぶのか。それは、あなたの目的です。
たとえば同じモンステラでも「大きく育てたい」方と「虫が出るのが嫌、インテリアとして飾れれば良い」という方では、おすすめする土が変わります。「土がすぐ乾いてしまって水やりが追いつかない」というご相談なら、水持ちの良い有機質をおすすめします。
植物の名前ではなく、どう育てたいか・何に困っているかで土を決める。これが、この記事で一番お伝えしたいテーマです。
一部、例外もあります。ブルーベリーのように、土の酸性・アルカリ性が育ち方に関わる植物は専用の土を使う方がおすすめです。ただ室内で育てる観葉植物にかぎれば、植物ごとに「絶対に土を使い分ける必要」はありません。
バイヤー小西
「この植物にはこの土」と覚えるより、「自分はどう育てたいか」で決めるほうが失敗しません!
有機質用土とは?おすすめのケースと商品

まず有機質用土からです。実は、農家さんのハウスからお店に届く観葉植物のほとんどはこの土に植わっています。観葉植物においては、基本用土と言えますね。
今はあまり人気がありませんが、向いている場面ははっきりあります。どんな土で、どんな目的で、いつ選ぶべきかを見ていきます。
生物由来の素材でできた、自然に近い土

有機質用土は、生き物に由来する素材でできた土です。ココヤシの実の皮や中身から作るココチップ。コケが長い年月をかけて堆積して土になったピートモス。枯葉が朽ちて出来たたい肥など…。
これらは自然の環境にある土に近く、多くの植物にとって「本来あるべき土の姿」と言えます。水持ちと肥料持ちが良く、柔らかいので根が張りやすいのが特徴です。
農家さんは、基本的にこの有機質用土で植物を生産しています。そのため、お店で買った株は届いた時点でだいたい有機質用土に植わっています。植替え商品を覗けば、当店からお届けする株も基本は同じです。
人気がない理由は「虫」

自然に近くて良さそうなのに、なんで人気がないんですか?
A子さん
理由はひとつ。虫です。
お客様にとって、虫は何よりも大きな悩みです。有機質用土はコバエやトビムシが好む素材で、彼らの餌になります。また、保水性が良いので湿った状態が続きやすい。自然に近いということは、虫にとっても住みやすい環境が揃いやすいということです。
「虫がつきやすい」という理由で、有機質用土は敬遠される存在になりました。インテリアグリーンとして飾るのであれば、当店としても無機質用土をおすすめしています。時代の流れに合わせて、園芸の常識も日々変化しているのです。
土に湧く虫の種類や対処法は、こちら↓で詳しく解説しています。
それでも有機質をすすめる2つのケース

人気はありませんが、有機質用土のほうが向いている場面がはっきり2つあります。
2. 屋外で植物を育てているとき
1つ目は、植物を大きく育てたいときです。
有機質用土は、知識や経験があまりなくても大きく育てやすい土です。植物本来のポテンシャルを発揮しやすく、肥料持ちと水持ちが良い。土が柔らかいので、根がのびのびと張れる。この3つがそろっています。
初心者の方は水やりの加減が難しく、乾かしすぎてしまうことがあります。有機質用土の水持ちの良さは、その失敗をカバーしやすいというメリットもあります。
最近は、モスポールという支柱を使ってモンステラなどを室内で大きく育てる楽しみ方も広がっています。そうやって「とにかく大きくしたい」という方には、有機質用土が育てやすいです。

2つ目は、屋外植物を育てているときです。
屋外は風と光があり、生育環境として優れています。その分、植物は水をよく吸って成長も早くなります。裏返すと、屋内よりもかなり水切れしやすいということです。洗濯物も、外の方があっという間に乾きますよね。
だから屋外は、水持ちと肥料持ちの良い有機質用土が基本になります。野菜を野菜用の培養土で育てるのと、同じ理屈です。ガーデニングにおいては、有機質用土を使う方が圧倒的に管理がしやすいと思います(多肉植物などを除いて)。
バイヤー小西
無機質用土だと大きく育てられない、という意味ではありません。育てやすさの話です!
有機質用土に向いている観葉植物は?

「ほとんどの植物において、用土はどちらでもいい」とお伝えしましたが、”強いて言うなら”で植物ごとにおすすめもあります。
一番は、水が好きな植物です。シダ植物や、モンステラをはじめとするアロイド(サトイモ科)の仲間。ジャングルのような熱帯雨林の出身である植物は、どちらかと言えば水持ちの良い土を好みます。
反対に、多肉植物は有機質向きではありません。多肉植物は「水が嫌い」なわけではないのですが、多少の乾燥を与えながら育てる植物です。水持ちの良い土だと、管理に少しコツが必要になります。
繰り返しになりますが、これらの植物も無機質用土で育てられないわけではありません。あくまで「向き不向き」の話です。
室内で有機質用土を使いたい方には、こちら↓がおすすめ。
屋外で育てる方には、こちら↓
どちらかといえば屋外向けの土ですが、室内で使っても問題ありません。
無機質用土とは?おすすめのケースと商品

次は無機質用土です。性質がインテリアグリーンとして飾るには向いていて、昨今主流の土ですね。当店で植え替えのご相談を受けたときも、多くの場合は無機質用土をおすすめしています。なぜ無機質が選ばれるようになったのか、その理由まで含めてお伝えします。
硬く押し固まった土や石で構成される培養土

無機質用土は、火山噴出物の硬く固まった土や鉱石に由来する素材で構成される用土です。赤玉土、鹿沼土、軽石、パーライトといった粒を組み合わせて作られています。
粒が硬くて崩れにくく、水はけと通気性がとても良いのが特徴です。粒同士の間に隙間が出来るので、そこを水や空気が通ります。有機質用土とくらべると保水性は劣りますがその分乾きが早く、比較的根腐れを引き起こしにくい用土とも言えます。
有機分がほとんど含まれていないため、土中の有機分を餌にする虫が湧きづらいという訳です。
無機質用土に向いている観葉植物は?

無機質用土は、植物全般に基本として使えます。その中でも特におすすめしたいのが、多肉植物と塊根植物です。
理由は、原産地にあります。多肉植物や塊根植物の多くは、砂漠や高山の荒野など乾燥地帯の出身です。乾季と雨季がはっきりしていたり、ほとんど雨が降らなかったりする厳しい環境で育っています。
そうした荒れた地域の土は、痩せていて肥えていません。その土に近いのが、無機質用土です。水はけが良く、粒が硬くしっかりしている。「水を与えたら、すぐに乾かす」というサイクルを作りやすいのもポイント。
植物は自生地の環境に近づけて育てるのがいちばん育てやすいので、無機質用土との相性が良いのです。ただこちらも、有機質用土でも多肉・塊根は問題なく育てられます。農家さんの多くは、有機質用土で生産していますしね。
無機質用土がおすすめのケース

植物の種類だけでなく、育てる方の目的で選ぶときも無機質用土が向く場面があります。
2. 清潔にインテリアグリーンとして飾りたい
1つ目は、虫をできるだけ見たくない方です。
無機質用土は、虫が好む環境を作りにくい土です。有機質用土にくらべて保水性が低く、通気性と水はけが良い土です。水やりのあともサッと乾きます。ジメッとした状態が続きません。
しかも素材が砂や石なので、虫の餌になる有機物がありません。住みにくくて餌もない。だから虫が湧きにくいのです。
ひとつ注意点があります。ここでお話ししているのは「土につく虫」のことです。葉や幹につくハダニやカイガラムシは、土を変えても防げません。株につく虫については、こちら↓で解説しています。
2つ目は、清潔にインテリアグリーンとして飾りたい方です。
無機質用土は性質上、ニオイが出たり腐食したりすることがほとんどありません。また、”粒”で構成されているので、こぼしてしまった時の被害も抑えられます。部屋の中で植物をインテリアとして飾るなら、この清潔さは大きなメリットになりますよね。
成長はゆっくり、でもがっちり育つ理由

無機質だと、育ちが遅くなると聞いたんですが…
A子さん
たしかに無機質用土は、有機質用土にくらべると成長がある程度ゆっくりになります。ただこれは、悪いことばかりではありません。
植物の根には、障害物にぶつかるたびに分岐するという性質があります。硬い粒でできた無機質用土は、根にとって「障害物だらけ」の環境です。だから根は何度も枝分かれしながら、鉢全体にくまなく行き渡ります。
根の分岐が増えるほど根の量が増え、植物の基盤がしっかりします。成長は遅いけれど、がっちり丈夫に育つ。これが無機質用土で育てた株の特徴です。
バイヤー小西
早く大きくしたいなら有機質、じっくり丈夫に育てたいなら無機質。ここが分かれ目です!
おすすめの無機質用土は?

無機質用土にも色々ありますよね?違いはあるんですか?
A子さん
あります!用土ごとに素材の種類も質も割合も違うので、価格とおすすめのケースが違います。それぞれの目的別に、おすすめの用土を紹介しますね♪
①価格を出来るだけ抑えたい人

コストを抑えたいなら、プロトリーフの「室内向け 観葉・多肉の土」がおすすめです。鹿沼土・パーライト・赤玉土が主体の無機質用土で、堆肥は使っていません。3.5Lで800円台と、無機質用土の中ではかなり手に取りやすい価格です。
もうひとつの強みは、元肥が最初から入っていること。速効性と緩効性の2種類の化成肥料が配合されているので、植え替えてしばらくは肥料のことを考えなくて済みます。安くて、袋を開けたらすぐに使える。初めての植え替えや、鉢の数が多い方には心強い土です。
ただ、価格なりの部分もあります。粒の硬さや微塵(粉状に崩れた土)の少なさは、このあと紹介する2つに一歩ゆずります。長く植えっぱなしにするよりは、1〜2年での植え替えを前提に使うのが向いています。
◎ メリット:価格が安い/元肥入りで、すぐに使える
△ デメリット:粒の硬さ・微塵の少なさは上位の土に一歩ゆずる
②価格よりも、品質(使いやすさ)を重視したい

使いやすさを最優先するなら、プレミアム用土が一番オススメです。園芸家の杉山さんが練りに練って完成させた、初心者から上級者まで幅広く使える培養土。当店で一番人気、リピートしてくださる方も最も多い用土です。
素材は硬質赤玉土・軽石・鹿沼土・アク抜きしたココチップ。どれも硬く崩れにくい最高級の素材を使っていて、袋詰めの前にふるいをかけて微塵を減らしています。粒と粒のすき間がつぶれにくいので、水はけと通気性の良さが長く続きます。土が劣化しにくい分、植え替えの間隔を延ばせるのも大きな利点です。
デメリットは、やはり価格です。3Lで2,800円台と、1Lあたりではプロトリーフの土のおよそ4倍になります。また元肥は入っていないので、株が落ち着いたら肥料を足してあげる必要があります。ただここは、肥料を自分で調整したい方にとってはむしろメリットでもありますね。
◎ メリット:崩れにくく長持ち/微塵が少なく水はけ抜群/肥料を自分で調整できる
△ デメリット:価格が高い/元肥なしなので、あとから肥料が必要
③価格と品質のバランスを重視したい

「初心者でも安心できる良い土が使いたい。でもプレミアム用土は少し高い」。そんな方のために作ったのが、e-花屋さんオリジナルの「プレミアム用土LIGHT」です。
コンセプトは「プレミアム用土の良さを引き継ぎながら、手に取りやすい価格に」。プレミアム用土を一番触ってきた販売店だからこそ分かる良さを、素材も配合も意識しました。
価格を抑えてはいますが、性能は怠っていません。良いものを届けたいという気持ちはそのまま、当店で土をふるい・洗い、満足するものをお届けしています。
プレミアム用土との大きな違いとして、LIGHTには”緩効性肥料”を元肥として配合しています。肥料のタイミングで悩まなくていいので、初心者の方にも使いやすい土です。
価格は3Lで1,680円と、プロトリーフの土とプレミアム用土のちょうど間くらい。正直にお伝えすると、性能だけで比べればプレミアム用土がいちばんです。それでも「品質と価格のバランス」で選ぶなら、当店としてはこのLIGHTをいちばんにおすすめしています。
◎ メリット:手に取りやすい価格/手作業で下処理/元肥入りで初心者も安心
△ デメリット:品質の良さは、プレミアム用土が一番。
3つの土を並べると、次のようになります。
| プロトリーフ | 1Lあたり約240円/元肥あり。とにかく安く、たくさん植え替えたい方に |
| プレミアム用土 | 1Lあたり約940円/元肥なし。品質最優先で、肥料を自分で調整したい方に |
| プレミアム用土LIGHT | 1Lあたり約560円/元肥あり。品質も価格も、どちらも妥協したくない方に |
※価格は2026年9月時点。3L前後の袋で計算した目安です。
バイヤー小西
どれにしようか迷ったら、LIGHTを選んでもらえれば間違いありません。自信を持っておすすめできる土です!
無機質用土への植替えのタイミング

届いた株、すぐに無機質に植え替えたほうがいいですか?
A子さん
急いで植え替える必要はありません。届いた株は有機質用土に植わっていますが、植え替えの必要がなければそのままでも大丈夫です。ただ、購入して1-2年以内には植替えてあげてください。
たまに、「生産用土は質が悪いので、すぐに植替えてあげるべき」という意見を見ます。これは半分正解で半分間違いです。もちろん、生産者によって使用している用土は異なります。中には、あまり良いとは言えない用土もあるかもしれません。
ただ、植替え自体はひとつのリスクでもあります。植替えで失敗して枯らすのも、よくあるケースです。大事なのは、「その用土に植え替えることで、植物の状態と自分の育てやすさがどう変わるか」だと思います。
植物の調子が悪かったり、植替えが苦手な方は急ぐ必要はありません。自分の都合と植物の都合、折り合いを見て植替えてあげてくださいね。
ねこチップとは?有機質?無機質?

ここ2〜3年で一気に名前が知られるようになった土があります。ねこチップです。「名前は聞いたことがあるけれど、どんな土なのか分からない」という方が多い土です。なので、有機質・無機質とは別枠でお伝えしますね。実は、有機質と無機質の枠ではちょっと説明しづらい土なのです。
ココチップと日向石だけでできた土

ねこチップは、園芸家のnekoteitoさん(通称ネコさん)が開発した土です。ネコさんが作ったからねこチップ。動物の猫とは関係ありません。YouTubeやSNSで観葉植物を大きく育てる様子が発信されて人気に火がつき、今でも売れ筋商品のひとつです。
材料は、たった2つです。ココチップと、日向石(軽石の一種)。
ここが面白いところで、先にお伝えした通りココチップは有機質の素材です(日向石は無機質)。
ところが、ねこチップとしての性質はちょっと無機質に近い。水はけと通気性が非常に良く、粒が崩れません。もっと言えば、素材もシンプルなので通常の無機質用土よりも清潔感はあると思います。
前の章で「今は無機質が主流」とお伝えしましたが、ねこチップもその流れの中にある土です。基本的には、どんな植物にも使えます。
バイヤー小西
「第三の用土」と言うと言い過ぎですが、単純な有機質用土とは別枠だと思ってください!
圧倒的な水はけと軽さ。粒サイズで選ぶ

ねこチップのいちばんの特徴は、他の用土とくらべて圧倒的に水はけが良いことです。
ココチップは多孔質で、中に空気をたくさん含んでいます。そこに水が入り込んで保水します。粒が大きく、崩れにくい。だから水やりをした直後でも、土の中に空気の層がしっかり残ります。
もうひとつの特徴が、軽さです。たとえば8~10号の大鉢は、土と植物を合わせるとかなり重たくなって移動が大変です。ですが、ねこチップなら土そのものが軽いので、全体の重さを軽減できます。大きな鉢を室内で動かしたい方には、これだけでメリットですよね。
粒のサイズは、S・M・Lなどサイズの展開があります。植物の根の太さや鉢の大きさに応じて粒を選ぶ、というタイプの土です。同じ植物でも、株の大きさでサイズも変わるので注意してくださいね。

・S粒:2~4号鉢に。根の細い植物にも
・M粒:4〜6号鉢に。迷ったらこれ
・L粒:5〜10号鉢に
・LL粒:鉢を軽くしたい大鉢に
ねこチップに向いている人は?

水やりのタイミングが、いつも分からなくて…
A子さん
そういう方にこそ、ねこチップをおすすめしています。
1つ目は、水やりのタイミングが分からない人です。
ねこチップは、水やりの難しさを変えてくれた用土です。
理由を説明します。水やりの失敗とは、多くの場合が根腐れです。根腐れが起こる理由のひとつは、土の中がずっとビチャビチャになること。根が呼吸できず、酸欠になって腐ります。ねこチップは粒が大きく、空気の層が多い土です。水やりをしても水がすぐに流れ出て、空気の層が保たれます。根が酸欠になりにくい。だから根腐れしにくいのです。
ただし、ここは正直にお伝えします。根腐れの原因は他にもいろいろあります。「ねこチップなら根腐れしない」とは言い切れません。ねこチップでも根腐れは起こり得ます。あくまで「起こりにくい」土だと考えてください。
2つ目は、水やりが好きな人です。
植物のお世話の中で、いちばん「世話をしている実感」があるのは水やりだと思います。水やりの機会が増える用土なので、植物との触れ合いを増やしたい方には向いています。
裏を返すと、ねこチップは非常に乾きやすい土です。乾きすぎると、今度は逆に水を吸わなくなります。これはココチップの性質です。だから比較的、頻度の多い水やりが必要になります。
向いていない人と、屋外での注意

バイヤー小西
水やりが面倒な人がねこチップを選ぶと、「頻度が多すぎて嫌」になります。ここは正直に!
メリットの裏返しで、水やりが好きではない方には向いていません。乾きやすい分、水やりの回数は他の土より増えます。「できるだけ手をかけたくない」という方は、一般的な培養土のほうが合っています。
屋外でも使えることは使えます。ただお伝えしたとおり、水の乾きがダントツに早くなるのが屋外植物。夏場は、1日2回も水やりが必要になることだってあります。時間が取れない人は、通常の有機質用土を使うのがおすすめ。
ねこチップはどちらかといえば、室内用土としての性質が強い土です。
ココチップだけでできた「アロココ」との違い

ねこチップに似た土で、アロココというのも見かけました。何が違うんですか?
A子さん
アロココは、植物インフルエンサーの花森家さんが開発した用土です。ねこチップと同じくココチップが主役ですが、大きな違いは日向石を使っていないこと。素材はすべてヤシの実に由来しています。
そのため、使い終わった土を可燃ゴミとして出せるのがいちばんの特徴です。土の処分に困っている方には、うれしいポイントですよね。ただしゴミの出し方は、自治体によってルールが違います。お住まいの地域のルールを確認してください。
「ココチップだけだと、粒がつぶれてしまうのでは?」と思うかもしれません。ココチップは劣化すると粒がつぶれて、土の中の空気の層が失われやすい素材です。ねこチップが硬い日向石を混ぜているのも、そのためです。
アロココはその代わりに、ヤシの実の内側にある硬い「シェル(殻)」を加えています。可燃ゴミに出せる素材のまま、粒のすき間を保ちやすくした工夫です。
| ねこチップ | ココチップ+日向石。石が入るので、そのまま可燃ゴミには出せない |
| アロココ | ココチップ+ヤシの実のシェル。可燃ゴミに出せる(自治体のルールによる) |
使うときの注意点は2つです。どちらも元肥は入っていないので、肥料を混ぜて使ってください。またアロココは乾いたまま使わず、袋などに入れて水を含ませてから植え付けます。粒はS・M・Lの3サイズがあり、迷ったらいちばん人気のM粒がおすすめです。
バイヤー小西
ねこチップとアロココ、どちらが上ということはありません。捨てやすさを大事にするならアロココです!
見落としがちな、用土の「元肥あり/なし」の違い

土を選ぶとき、多くの方が見落としているポイントがあります。それは、”その土に、最初から肥料が入っているかどうか”です。これを知らずに育てると、途中で肥料切れを起こします。
土の種類と同じくらい大事な話なので、独立して取り上げます!
土によって、肥料の配合の有無は異なる

土に肥料が入ってるって、どういうことですか?
A子さん
市販の培養土には、あらかじめ肥料が混ぜ込んであるものとそうでないものがあります。最初から土に混ぜ込んである肥料のことを「元肥(もとごえ)」と呼びます。
どんな植物にも、肥料は多少なりとも必ず必要です。元肥が入っていない土に植えたまま何も与えないと、いずれは肥料が切れて元気がなくなります。あとから肥料を与えれば問題ないですが、面倒だったり忘れてたりもあると思います。
だから土を買うときは、まず元肥のあり・なしを確認してください。特に無機質用土を選ぶときは要注意です。
| 有機質用土 | 用途の性質上、元肥が入っていることが多い(絶対ではない)。 |
| 無機質用土 | 入っている場合と入っていない場合の両方がある。 |
| ねこチップ | 入っていない |
同じ無機質用土でも、元肥の有無が違う。ここが、前の章で「違いは元肥」とお伝えした理由です。
では、どちらを選べばいいのか。肥料のことがよく分からない。とりあえず育ってくれればいい。そういう方は、元肥入りの土を選んでおけば間違いありません。
元肥入りの土なら、植え替えてから向こう1年くらいは追加で肥料を与えなくても十分です。肥料のタイミングや種類で悩む必要がなく、水やりと置き場所だけに集中できます。
元肥なしを選ぶなら、別売りの元肥を混ぜる

プレミアム用土は元肥なしですよね。初心者が使っても大丈夫ですか?
A子さん
大丈夫です。プレミアム用土に元肥が入っていないのは、肥料を入れるか入れないかを自分で選べるようにするためです。初心者から上級者まで、幅広い方に使っていただけるように設計しています。
初心者から中級者の方は、そのまま植え替えても問題ありません。ただし、いずれ肥料は必要になります。
肥料のタイミングや種類が分からない方は、別売りの元肥を混ぜ込んで植えるのが楽でおすすめです。当店で扱っている「マグアンプK」や「オールパーパス」のような、ゆっくり効く緩効性肥料が向いています。
混ぜる量は、パッケージ裏面の規定量が基本です。ただ「最初に混ぜ込まないと使えない」わけではありません。植えたあとで土の上にサッと撒くだけでも効きます。
量が怖い方は、気持ち少なめでも構いません。鉢に土を入れる途中で、チョンチョンと入れて混ぜるくらいのイメージで十分です。
バイヤー小西
肥料は「多すぎ」のほうが失敗します。迷ったら少なめから!
元肥なしの土を使うべき3つのケース

逆に、元肥が入っていない土のほうが向いている場面もあります。次の3つです。
2. 挿し木をするとき
3. 肥料を控えて形を締めたい植物(アガベ・パキポディウムなどの塊根植物)
理由は、元肥も肥料だからです。小さな苗や挿し木は、まだ根が少なく肥料を吸い切れません。吸い切れなかった肥料は土の中に残り、根を傷めて腐りやすくなります。
塊根植物やアガベは、事情が少し違います。肥料を与えすぎると、かえって形が崩れてしまうことがある植物です。肥料を切らして、ぎゅっと締まった姿に育てる。そういう育て方をしたい方には、あとから自分で肥料を調整できる元肥なしのプレミアム用土が向いています。
土はどれくらい必要?

土の種類が決まったら、次に迷うのが量です。必要な量は、鉢の号数でだいたい決まります。目安は、4号鉢で0.6L、6号鉢で2.2L、8号鉢で5.4Lほどです。ただし同じ号数でも鉢の形で入る量はかなり変わるので、少し余裕を持って用意してください。
土の容量の計算方法
「8号鉢」や「10号鉢」と言っても、実際は鉢ごとに形状が違います。結果、土の入る量もかなり違います(上記の表は目安です)。
なのでより具体的な数値を算出できるように数式を掲載しました。
● 丸い鉢は
半径(cm) × 半径(cm) × 3.14× 高さ(cm) × 0.6〜0.8 = 容量(ml)
■ 四角い鉢は
幅(cm) × 奥行(cm) × 高さ(cm) = 容量(ml)
で、だいたい土の量を算出する事ができます。
ただし丸い鉢は円柱というより、下部が細くなってるものが多いです。なので上記計算式の数値もだいたいの目安としてお考え下さい。
計算が面倒な方は、こちらに鉢のサイズを入れるだけで目安が出ます。
よくある質問
最後に、土選びでお店によく寄せられるご質問をまとめました。
| Q&A |
|---|
そのままで大丈夫です。届いた株は有機質用土に植わっていますが、植え替えの必要がなければ急いで変える必要はありません。土は1年から2年ほどで劣化します。急がないのであれば、株が大きくなって植え替えるタイミングで、目的に合った土に切り替えてください。 |
大きくならないわけではありません。有機質用土のほうが成長は早いですが、無機質用土でも育ちます。無機質用土は根が細かく分岐して根の量が増えるので、成長はゆっくりでもがっちり丈夫に育つのが特徴です。早く大きくしたいなら有機質、じっくり丈夫に育てたいなら無機質と考えてください。 |
以前はそう言われていましたが、無機質用土で色々な植物を育てることが主流です。無機質用土は多肉植物にも観葉植物にも使えます。植物の種類よりも、虫を避けたいのか・大きく育てたいのか・水やりが好きかどうかで選んでください。 |
使えますが、条件があります。ねこチップは非常に乾きやすい土なので、屋外の夏場は1日2回など毎日の水やりが必要になります。それができる方向けです。屋外で手間を減らしたいなら、水持ちの良い有機質用土のほうが向いています。 |
パッケージ裏面の規定量が基本です。量が怖い方は、気持ち少なめでも構いません。植えるときに混ぜ込まなくても、あとから土の上に撒くだけでも効きます。肥料は多すぎるほうが失敗しやすいので、迷ったら少なめから始めてください。 |
まとめ:目的別の選び方チャート

観葉植物の土は、植物の名前ではなく目的で選びます。この記事の内容を、選び方のチャートにまとめました。
・虫がイヤ/清潔に飾りたい/多肉・塊根 → 無機質用土
肥料が分からない → プレミアム用土LIGHT
小苗・挿し木・塊根植物 → プレミアム用土
・水やりが好き/鉢を軽く → ねこチップ・アロココ
迷ったら、まず「何に困っているか」を思い出してください。虫が嫌なら無機質。乾きすぎて困るなら有機質。水やりを楽しみたいならねこチップ。どれを選んでも観葉植物は育ちます。合う土を選べば、育てるのがもっと楽になります。
土選びで迷ったときは、お気軽にお問い合わせください。育てている植物と置き場所を教えていただければ、その方に合う土をご案内します。
バイヤー小西
土は「正解」を探すより、「自分の育て方に合うか」で選ぶのがいちばんです!
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届いた株の土は、そのまま使い続けていいですか?

