観葉植物の水やり

大型連休や、年末年始。長期間家を空けるとき、植物の管理に悩むことはありませんか?
e-花屋さんの古永が、旅行中の水やりについて解説します!

水やりの基本

観葉植物には細口のジョーロで水を与える

まずは「水やりの基本」について、解説します!
「基本の水やり」さえ出来ていれば、旅行中に水やりの心配をする必要は殆どありません(室内の観葉植物の場合)

水をタップリ与えることが大切

屋外の植物への水やり
ホースを使い、タップり水やり

水やりの基本、1番大切なのは「たっぷり、たっぷり水を与える」ということ。
園芸書には「鉢の底から水が流れるくらい」と表現されます。私の経験上、この表現は誤解を生んでると感じてます。

「鉢の底から水が出ればOK…、ではなく鉢の底からダバダバ流れるくらいに水を与える」

ことが大切なんです。鉢底からチョロチョロ水が流れる程度では、土は完全には濡れません。

なので観葉植物に水やりする際は、濡れてもいい場所に鉢を持っていき、そこでタップリ水を与えましょう!しっかり水やりすれば、室内の観葉植物であれば1~2週間は水やり不要となりますよ!

濡れてもいい場所に植物を移動し、水やりを

1週間程度の旅行。旅行中の水やりは?

タップリ水やり

旅行中の水やり。ネット検索すると「2日~3日の旅行」「4日~6日の旅行」みたいな感じで、ケース別の対処方法がでてきます。屋外の植物であれば、確かに細かく対策する必要はあります。ただ室内の観葉植物の場合は、こんなに細かく考える必要はありません。

先にも書きました通り、観葉植物なら(しっかり水やりしていれば)1週間くらいは水を与えなくても平気です。要するに、1週間以内の旅行であれば「平常通り」なんです。放置でOK、旅行中に心配する必要はありません。

長期不在。2週間留守にする場合の水やりは?

観葉植物への水やりの仕方
観葉植物への水やり

2週間ほど留守にする場合。旅行に出かける直前に、タップリ、タップリ水やりしてください。
で……思い出してほしいのは、「普段どれくらいのペースで水やりしているか?」


長期で旅行にでかける場合、かなり前から予定は決まっていると思います。
なので旅行に備え、少しずつ「水やりの間隔を広げておく(試してみる)」と良いと思います!たとえば1週間に1度水やりしてたなら、10日に1度にしたり。10日に一度で慣れてきたら、2週間に1度にしてみたり。植物は環境に慣れますので、旅行に備えて鍛えておくのも良いと思います!さらに、置き場所をいつもの場所より少し移動(鉢を日光から離す)して、旅行に出かけると良いと思います。

ポトスエンジョイ

1ヶ月間不在になる場合の観葉植物お手入れ

大型の観葉植物は、旅行中でも水やり安心

1ヵ月以上、家を空けてしまう時の水やりについて。

大型の観葉植物の場合

大型の植物であれば、たっぷり水やりしとけば3週間~1ヶ月くらいは水が持つと思います。心配ならば、腰水(こしみず)が有効です!

腰水(こしみず)の説明イラスト

受け皿に水をためたら「根腐れしない?」と心配になりますが、意外に大丈夫です。観葉植物のリース業務などでは、頻繁に使われる方法です。

小鉢の観葉植物の場合

鉢密閉の方法

小鉢の場合は、腰水よりも鉢密閉(はちみっぺい)のほうが植物にとっては健全かもしれません。

経験上、鉢密閉すると「水やりの期間が1~2週間」伸びます(土が乾きにくくなります)。

自動水やり装置を自作する?

「旅行中の観葉植物の水やり」について調べていたら、ペットボトルで水やり自動装置を自作する…みたいな記事がありました。ダイソーやセリアで、水やりの便利グッズも売ってるそうです。(←便利な世の中ですね)

ただ個人的には、そういった自動装置には興味がありません。ずっと書いてきたとおり、「基本の水やり」ができれば大概は困らないからです。

夏や冬に長期不在になる時の注意点

夏の旅行中は、観葉植物を日当たりには置かない

最後に、「季節」についてお話します。お盆や、年末年始。案外、夏や冬に旅行に行くケースは多いですよね。旅行中、観葉植物の置き場所とかは心配になります。

夏旅行。旅行中の観葉植物の置き場所は?

植物は、日光に当てたくなります。でも、夏に長期不在になるなら窓辺は避けてください。窓辺は高温になり、土の乾きも早くなるので。

カーテンやブラインドを閉めていても、昼間なら光がうっすら入ります。旅行中の置き場所としては、その程度の光で十分です。鉢は窓から離し、ゆったりとした場所(空気がこもらない場所)に置いておきます。

冬旅行。旅行中の観葉植物の置き場所は?

冬も夏と同様、鉢植えを窓から離します。寒さから植物を守るためにです(窓辺は冷えます)。
また、冬は植物の成長が緩慢になります。言いかえれば、植物は水を欲しなくなります。春~秋と比べて、水やりの間隔は伸びます。なので長期不在でも、腰水などは不要です。「水不足」より、「寒害」の方が心配だからです。

対策方法として、ホームセンターに行けば2,000~3,000円くらいで簡易温室が売ってます。
500円前後で、クーラーボックス用の発泡スチロールが売ってます。こういったものを利用するのも一つです。冬は1℃や2℃の違いで、枯れる・耐えるにつながることもありますので。

発泡スチロールによる防寒

観葉植物の水やりについて、もっと詳しく知りたい方は下記の記事をご参照ください!

e-花屋さんでは「教科書的な説明」だけでなく、「経験ベース」で解りやすく解説することに努めてます。

観葉植物の水やり、もっと詳しく>>
店長古永

この記事を書いた人
古永 崇 | e-花屋さん店長

園芸店に勤めて20年。e-花屋さんの立上げて15年となります。
消費者視点を忘れずに、疑問に思うことなどを掘り下げ研究中です!「初心者を中級者に引き上げる」のがe-花屋さんのミッションです!
会社概要

Q&A
A

観葉植物であれば、1週間程度の旅行なら「水やり不要」なケースが多いです。

≫ 1週間程度の旅行、水やりは必要?

A

「旅行中は浴室に」という記事を読んだことがあります。浴室は湿度があるので、土が乾きづらいという理由だそうです。

ただ個人的には、そうは思いません。普段から浴室で育てているならOKですが、旅行中に「育てたことがない浴室で観葉植物を育てる」というのはリスクに感じます。

≫ 育てやすい植物collection

A

夏の高温期以外であれば、日光が当るにこしたことはないです。
ただ防犯の都合もあり、カーテンやブラインドは閉められることが予測されます。なので無理はしなくても大丈夫です。1週間くらいなら、日光が殆ど当たらなくても大丈夫です。

A

水やりはともかく、「温度」が心配です。寒さに強い植物なのか、弱い植物なのか調べてください。その上で、必要であれば簡易温室やビニール、発泡スチロールを用意します。ここでダメージを被ると、冬越しが上手くできなくなってしまいます。