日陰に強い観葉植物の紹介
日陰に強い、観葉植物の紹介

陰に強い植物はありますか?日陰でも育つ観葉植物はありますか?
e-花屋さんの古永が、そんな質問にお答えします!

屋外の日陰と、室内の日陰の違い

屋外の日陰に植えられたコルジリネと蘇鉄

「玄関に植物を飾りたい」という質問をよく頂きます。それは「玄関の中」のことなのか、「玄関先に」植物を置きたいのか。同じ日陰といっても、玄関の外と中では全然違います。

結論、屋外なら問題なし。「日陰に置いたら、植物が枯れた」というケースは殆ど聞きません。
暗いと花数が減ってしまうデメリットはあります。ただオリーブやユーカリなど、観葉植物のような植木であれば暗くても問題ありません。(明るい方が好ましいですが)

玄関前に飾ったオリーブ

対し、室内の「陰」は危険。北側の玄関とか、窓の無いトイレとか。これらの場所は本当に暗いので、種類を選ばないと弱ってしまいます。

この記事では室内の日陰でも耐える観葉植物と、暗い場所で植物を楽しむコツをお伝えしていきます!

暗い場所にも耐える観葉植物

窓がないトイレで観葉植物を楽しむ方法

「育てる」と「空間演出」の違い

「トイレに植物を置きたい」そんな問い合わせをよく頂きます。

結論、光がない場所で植物を「育てる」ことはできません。
でも恐らく、「トイレで植物を育てたい」とまでは思ってないはず。「トイレに植物があったら癒されるだろうなー」というのが動機だと思います。要は空間演出のためのグリーン。
であれば、提案できる方法がいくつかあります!

トイレ植物に求められるのは、耐陰性だけでない

トイレに植物を置きたい場合、耐陰性が高い植物を選ぶ必要はあります。ただそれ以上に「サイズ感」や「仕立て」が重要。
トイレは狭いです。置ける植物は限られます。万が一鉢をひっくり返したら、トイレは大惨事です。

<トイレの植物選び>

  • 陰に強い植物を選ぶ
  • 植物が置けそうな場所を把握する
  • 倒れても被害が少ない植物を選ぶ

ローテーションで、環境問題を克服

置き場所ローテーション

いくら陰に強い観葉植物でも、ずっと暗闇だと傷んでしまいます。ただ、「置き場所ローテーション」を心がければ、可能性はグッと高まります。窓の無いトイレはこの方法で!

トイレにおすすめ、植物3選

トイレ植物の特徴や、お手入れ方法を解説してきました。e-花屋さんの中でおすすめの植物、3つご提案します!

1、エアープランツ流木仕立て

狭いスペースに置ける。壁にかけてもOK。ひっくり返しても土が散乱することがない、優れもの。トイレに置いてる間は水やりも不要!使い勝手のよいグリーンです。

2、ポトスエンジョイBALL鉢

ポトスは観葉植物の中でも陰に強い植物。そのなかでもエンジョイは、陰への耐久力がTOPクラスです!サイズも小さいし、安価なので数も揃えやすい(置き場所ローテーションがしやすい)のが特徴です。

3、オキシカラジウム(切り枝)

「切り枝」も選択肢のひとつ。大きく育った植物の枝を拝借してもOKです!切り枝にすると、環境への耐久力がましますよ!

日陰の玄関に、おすすめの観葉植物

玄関の下駄箱の上に置いた観葉植物

玄関に向く観葉植物。トイレ植物同様、「サイズ感」や「耐陰性」は大事です。ただ「寒さに強いこと」「見た目が美しいこと」なんかが、玄関植物の条件のような気がします。
(気にする人は)「風水」なんかも頭にいておくと良いかもしれません。

玄関におすすめ、大型植物

左:ホンコンカポック 右:ゴムノキ

植物は小さいものより、大型のものの方が環境への適応力が高まってます。なので玄関、ホテルのロビーといった日陰になるような場所でも、耐える植物が多いです。

シュロチクなどの竹類、セフリッジなどのヤシ類、ゴムノキなどのフィカス類がその代表的(寒さに強くて、陰にも強い)存在です。

※ウンベラータ、ベンジャミンなどは陰への耐久力が低いです。ヤシ類の中では、アレカヤシは耐陰性があるものの寒さには弱いです。ポトスも陰には強いものの、寒さが苦手です。

玄関におすすめ、小型植物

観葉植物の中でも、シダ類は日陰に強い

陰に強く、耐寒性も高い。
それが玄関植物の条件。ただ小型の植物であれば、結構あります!選べます!

アビス、オオタニワタリなどのシダ類。
サンスベリア、エアプランツ、観音竹などが玄関植物として人気です!

サンスベリア・ミカド

また、あまり知られてませんが「レックスベゴニア」も陰にはかなり強いです!
BARやスナックのような、「照明だけの場所」でも意外に耐えてくれますよ。

日陰に強い観葉植物(レックスベゴニア)

最後に。「暗い場所でも育つ観葉植物」と言われますが・・

「日陰におすすめの観葉植物」
みたいな記事でよく出てくる、アジアンタムやスパティフィラム。
私の経験上、これらの植物はあまりお勧めしません。

まず、アジアンタム。陰にも耐えますが、そもそも「育てるのが難しい」。
スパティフィラムも陰に強い植物ではありますが、特徴である「白い花」が日陰では咲きません。

日陰で観葉植物を育てるためのコツ

排水性の高いプレミアム用土
排水性の高いプレミアム用土

最後に、整理しますね。
光が入らないような場所なら、置き場所ローテーションは必須。
光は多少入るけど、「新聞の字が読みにくい」ようなら植物選びは慎重に。

それ以外の場所なら(新聞の字がストレスなく読めるほどの明るさがあるのであれば)、そんなに難しく考える必要はありません。殆どの観葉植物は、耐陰性を兼ね揃えてます。

ただ1点、アドバイスをするとなれば「排水性の高い土」で育てることです。
暗いと、土が乾くまで時間がかかります。それが長く続くと、根腐れしてしまいます。徒長もしやすいです。
なので「排水性の高い土を使う」というのは、日陰で植物を長持ちさせるためには重要なこととなります!

e-花屋さんでは「教科書的な説明」だけでなく、「経験ベース」で解りやすく解説することに努めてます。

観葉植物の水やり、もっと詳しく>>
店長古永

この記事を書いた人
古永 崇 | e-花屋さん店長

園芸店に勤めて20年。e-花屋さんの立上げて15年となります。
消費者視点を忘れずに、疑問に思うことなどを掘り下げ研究中です!「初心者を中級者に引き上げる」のがe-花屋さんのミッションです!
会社概要

Q&A
A

よっぽど暗い場所でなければ、大概は大丈夫です。たとえば(耐陰性の高い観葉植物としては)

A

北向きの部屋でも、照明などで明るい場所なら大概は大丈夫です。その中で3つ、特に耐陰性の高い観葉植物を上げるとすれば、

A

パキラやモンステラが風水的に良いと言われますが、寒さにはそこまで強くないので気を付けてください。青年の木は寒さにも日陰にも強いです(大きくなりすぎるので、サイズ注意)。

A

植物を育てる上で、環境が最も大切です。
なので玄関が冷えるなら、寒さに強い植物。玄関に窓がなく、暗い環境であればサンスベリアなど陰に耐える植物を選ぶ必要があります。(環境に合わない植物は置いてはいけません)

A

インターネットが普及して、風水などの記事が出てきます。(葉は丸い方がいいとか)
ですが花屋の店頭では、植物の風水的なことが話題になることは殆どありません。なのでそれらの記事が、どこまで正しいのかは疑問です。
むしろ、それよりも「それぞれの玄関の環境にあった植物」「玄関のスペースを考慮した植物」を選んだ方が良いと思います。
環境に合わなければ、植物は傷んでしまいます。

A

日の当たらないところでも、耐えてくれる植物はあります。ただ「育つ」というのは難しいかもしれません。
日の当たらないところでも耐える(耐陰性がある)植物として

  • 観音竹
  • サンスベリア
  • エアプランツ
  • シダ

などがあります。