異端児・杉山拓己の自信作
プレミアム用土(ベストソイルミックス)STORY

バンクスコレクション

杉山さん:「遂に、あの土が出来ました!」

杉山さんから連絡が入り、早速、愛知県まで車を飛ばしました。

「園芸初心者さんを1人でも多く、中級者に引き上げたい。
そうなれば消費者も、植物を生産する我々も、もっと楽しくなる。」

そんな共通の理念のもと、杉山さんが「大きな一歩」として開発した土。何ヶ月も前から出来るのを楽しみにしていたので、やっときたか!と胸が高鳴りました。

(杉山さんとは、バンクスコレクションの創業者であり、観葉植物の生産者。NHK趣味の園芸の執筆なども行う、観葉植物界の第一人者です。)

バンクスコレクション

ハウスに着くと、早速杉山さんはその土で植えた観葉植物や多肉植物の成長具合を見せてくれました。

杉山さんは、ただの生産農家でなく「研究家」。これまで何十回も土のブレンド変えたり、配合の割合を変えたりしながら、実際の植物の生長を観察してきたそうです。
そんななか彼は、「今、出せる最高のものが出来た」と嬉しそうに、その土で植えた植物の成長具合を語りだしました。

バンクスコレクション

「製造現場を、見せてほしい」
私は杉山さんに、お願いしました。

植物のプロが「この土、いいよ!!」と言うから、間違いなくいいんだとは思うんです。でも何というか、もっと臨場感をお客さまに見せたかったんです。

私が知る限り、こんなに実験と計算、挑戦心と情熱がこもった土は見たことがありません。自分の子(植物)を植えるなら、大量生産で次々出来上がる土でなく、愛情のこもったこの土で植えてみたい。

「この土、めっちゃ面白そう~!」

この高鳴る気持ち、お客様にどう伝えようか・・・。そんな想いが頭の中を交錯し、出た言葉が「製造現場を見せてほしい!」でした。

バンクスコレクション

製造現場は、別棟のハウス。塊根植物や、多肉植物を作ってるハウスの隅で土は作られていました。

「工程が多すぎて、絶対無理です」

杉山さん曰く、最初は土の生産を委託しようと考えたそうです。
それで工場に打診したところ、「そんな注文が多い土は作れない」とあっさり断られたので、しょうがないから自分で作ってると。

このエピソードだけでも杉山さんの土と、市販の土との、違いがわかりますよね(笑)

シュッ、シュッ、シュッ、シュッ。道具を全て消毒、いよいよ土作りスタートです!

ベストソイルミックス

メインとなるのは、赤玉土。杉山さんが、「とにかく硬いものを」と、全国の産地を調査し、選び抜いた最高級の硬質赤玉土です。

ベストソイルミックス

硬質赤玉土の他に、鹿沼土や軽石など、選び抜かれた素材が足されていきます。
私が過去に見てきた土づくりの製造現場は大胆というか、「大雑把」。タイヤショベルで、バッサー、バッサーと大量に混ぜ合わされていきます。

でも杉山さんは、細かい。ひじょーーに細かい。
「配合比率、最初は10%だったんですが、8%まで落としてみました。その方が~」とか、学者みたいなことを言い出すことも。

杉山さんは、学者?
そう聞かれれば、「違う」と答えます。研究室にこもってるような人でなく、現場の人間。いつも生産ハウスにこもり、ずっと植物と対峙。
簡単に言えば学者でなくて、植物のプロフェッショナルです。
土を作り、その土で植物を植え、生育を試す。そしてそれをもとに、また土を改良し、植物を植えて試す・・・。

何十、何百のトライ&エラーから生まれたのがこの土。杉山さんはこの自信作を、「ベストソイルミックス」と名付けました。

ベストソイルミックス

古永:「それは何?」

杉山さん:「さすがにこれは、古永さんにも内緒です笑」

なにやら企業秘密の液体も、数滴入れているようです。

ベストソイルミックス
 

ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス

最高級の土を、独自の比率で配合。遂に出来上がったベストソイルミックス。

さー、やっとできた!
「袋詰め、手伝うよ!」と声をかけると、杉山さんは笑いながら首を振りました。

「ここからが本番です」と。
ザッ、ザッ、ザッ、パ。
杉山さんは撹拌機でブレンドされた土を、ふるいだしました。

 

ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス
ベストソイルミックス

一般的に「土の良し悪しは、微塵の量を見ればわかる」と言われています。土がやらかいと玉が崩れやすく、微塵となって、排水や通気を阻害するからです。

杉山さんが使用した土は、全国から取寄せた硬質の最高クラス。微塵は他の産地の土に比べると、かなり少ない。そして重機を使わず、丁寧にブレンド。だからふるいをかけずとも、「最高品質」とうたっていいでしょう。

ただ杉山さんが言う最高の土とは、販売側目線でなく、「使う側目線」なんです。
盆栽の愛好家は、園芸店で一番いい土を買ってきても、使用前にふるいをかけると言います。まさにこの感覚。「植物の為に、少しでもいいことを」というのが、植物LOVER達の発想なんです。

ベストソイルミックス

「こりゃ、普通は出来ないな・・・。」

同行したカメラマンが、こう言葉を漏らしました。
ふるいに入る土の量って、ほんのわずか。なので撹拌機から出た土、全てふるいをかけ終わるまで、何十回と杉山さんはふるいを振ります。

私は杉山さんのことを、「まともな異端児」だと思ってます。

彼は、園芸業界の中では信じられないような事に挑戦します。でも実は、彼がやっていることは「まともなこと」。

私が18年前、園芸業界に飛び込んだ時に感じた違和感。それを正したいと思ってずっとやってきましたが、同じ理念を持つ彼に出会えてよかったです。

杉山さんや、農家さんの情熱がさめてしまわないように、いやむしろもっと情熱がわくようにバックアップしていくのが、我々のミッションです。

ベストソイルミックス

【編集後記:ここだけの話】

超アナログ製法で作っている、この培養土。

やっぱりそうか・・・(笑)。
杉山さんに聞くと、人件費は、ほぼサービスだそうです。まともに人件費を計算してしまうと、売価が偉いことになると(笑)

理念を共有頂ける方に。
私はベストソイルミックスに敬意をはらい、「プレミアム用土」と名付けました。

※プレミアム用土は、コチラからお買い求めいただけます。